ツリガネニンジン |
キキョウ科 ツリガネニンジン属 |
山野、高原などに生える多年草で、高さは40〜100センチ。根出葉は花時には枯れ、茎葉は4輪生、まれに対生又は互生し、卵状楕円形〜披針形、先は尖り、縁には鋸歯がある。 花は茎頂に円錐状の花序になり、1〜数個輪生状に数段付く。花冠は鐘形で先は5裂してやや広がり、長さ1.5〜2センチ、淡紫色。花柱は花冠より少し飛び出る。花期は8〜10月。北海道〜九州に分布する。 〜徒然想〜 高原や山野でよく見かけます。ソバナとの見分け方が解説書等に載っていますが、花の形や付き方を覚えるとすぐに見分けられるようになります。 花の形が少し違います。花が何段も輪になって付きます。萼の形がより細く、少しぎざぎざがあります。葉の付き方も違います。 根を乾燥したものは生薬で沙参(しゃじん)という。煎じて飲むと去痰、鎮咳、解熱の効果がある。せき止め、たんきり、のどの痛み止めを目的に漢方薬等に配合される。慢性の咳止め等にも効果がある。 山菜としてもツリガネニンジンの若芽は非常に美味しく、全国的に食べられているようです。 -同じ科の植物- |
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2003.7.27 長野県車山 |
「改訂新版 日本の野生植物」(平凡社)などを参照して、ツリガネニンジンとその仲間について見直しました。 ハクサンシャジンは、ツリガネニンジンの高山型で背丈が低く花序の枝があまり発達せず、花が輪生して付くものとして区別されていましたが、低地の風衝礫地や海岸礫地にもこのようなものが見られ、また必ずしもこの形質が遺伝的に固定されているわけではないため、区別しないとされました。 エゾタカネツリガネニンジンは、北地の海岸に見られ、花がふくよかで大きく、密に付くものとされていましたが、ツリガネニンジンのタイプ内とされました。 イズシャジンは、伊豆半島に産し、花冠がソバナのように漏斗状になるものですが、形態の変異の範囲内とされました。 以下は、ツリガネニンジンの品種となります。 サイヨウシャジン:基準品種 シロバナツリガネニンジン:シロバナハクサンシャジンを含みます マルバハマシャジン:海岸に生え、葉が厚く光沢があり丸い ハイツリガネニンジン:海岸風衝地に生え、茎の下部が地を匍う シラゲシャジン:全体に開出した毛が多い |
2010.7.8 山形県 | 2003.8.213 長野県縞枯山 |
エゾタカネツリガネニンジン | ||
2012.7.28 北海道 | 2012.7.28 北海道 | |
イズシャジン | ||
2019.9.28 伊豆半島 | 2019.9.28 伊豆半島 | |
シロバナツリガネニンジン | ||
2007.9.30 愛知県 | 2007.9.30 愛知県 蛇紋岩地のためか花がまばらで葉も細い |
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ハイツリガネニンジン | ||
2010.7.7 新潟県 | 2010.7.7 新潟県 | |
シラゲシャジン | ||
2005.8.21 東京都奥多摩 | 2005.8.21 東京都奥多摩 |
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