亜高山〜高山帯の風の強い岩場に生える常緑矮生低木で高さ5〜20センチ。葉は線形、長さ4〜7ミリ、縁に細かい鋸歯があり、裏面中脈に白い毛が生える条がある。
花は枝先に2〜6個付き、花冠は白色〜淡紅色、鐘形で先は浅く5裂し、長さ5ミリほど。萼片は卵形から広披針形で紅紫色、果実(刮ハ)は扁球形、直径3ミリほど。花期は5〜7月。東北地方南部〜中部地方、奈良、鳥取県、愛媛県に分布する。
〜徒然想〜
花は壺形で白色、縁に紅みがあります。萼と花柄は紅く、花柄には腺毛と微毛があります。
花は萼から壺形のままポロっと落ちてしまいます。落ちた白い壺形は柔らかく、手の平からアッという間に風に飛ばされていきました。残った花茎の頂には果実が残り、次第に上を向いて、そして熟すと5つに割れます。
似た花にアカモノがありますが、葉の形で容易に見分けることができます。
八ヶ岳の2006年は全体に花が遅れた年になりました。そのタイミングを計り、イワヒゲ、ツガザクラ、ムシトリスミレを狙って地蔵尾根を登りました。その頂近くには、ご褒美のイワカガミとツガザクラが隣り合って迎えてくれました。
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