セイタカスズムシソウ

ラン科 クモキリソウ属

山地の林下、草原などに生える多年草で、高さは20〜40センチ。葉は広楕円形で、基部はくさび形。
花はスズムシソウによく似て、淡緑色又は帯紫色の花をやや疎らに付ける。萼片は線状披針形、側花弁は糸状、唇弁は鈴虫の羽のような形で倒卵形、円頭。花期は6〜7月。北海道〜九州に分布する。

〜徒然想〜

スズムシソウに比べると背丈が高く花が小さいとされています。しかし、同じ株を10日ほど隔てて観察した結果、格別背が高くなるわけではないように思えました。10日後も変わらず、25センチほどでした。
花も両者を並べてみないと、大きさに差異があるとは気付きません。ただ、同じ場所にスズムシソウも生えますが、花期は明らかに1ヶ月ほど本種の方が遅いです。

また、花は紫色を帯びるものと思っていますが、ネットで検索すると、四国、九州では花が緑色のものが紹介されています。いつかは見てみたいものです。
花が緑色のものといえば、長野県などにシテンクモキリが自生しています。ネットの画像で見る限り、イメージは同じです。

幸い、この年はクモキリソウ、スズムシソウ、フガクスズムシソウ、クモイジガバチを見る機会に恵まれ、クモキリソウ属様様の年になりました。

-同じ科の植物-
2014.6.26 山梨県

なお、スズムシソウとセイタカスズムシソウの区別には、まだ迷いがあります。背丈、花の大きや色、唇弁の模様の有無など、中間的なものや個体差があり、難しいです。

   2014.6.26 山梨県 右はクモキリソウ  
スズムシソウ (画像をクリック)
2014.5.25 山梨県 
  セイタカスズムシソウ
 2014.6.26 山梨県
 
クモイジガバチ (画像をクリック)
2014.6.29 福島県 
  フガクスズムシソウ (画像をクリック)
2014.7.6 山梨県 
     
 クモキリソウ (画像をクリック)
2014.5.25 山梨県
   シテンクモキリ (画像をクリック)
2011.7.17 長野県
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