クモイジガバチ

ラン科 クモキリソウ属

落葉樹の樹幹などに着生する多年草で、高さは5〜10センチ。葉は2枚で卵形、葉面に縦じわ、光沢がある。
花は3〜5個付け、淡緑色又は淡暗紫色。側萼片は広線形で横に伸び、側花弁は下垂する。唇弁は倒三角形で強く巻き込み、中央に濃い暗紫褐色の平行脈がある。花期は6〜7月。北海道〜九州に分布するとされているが、産地は極めて限られている。

〜徒然想〜

フガクスズムシソウと同様に古木に着生します。いずれも盗掘の優先ターゲットになっていて、今ではなかなか手の届く場所では見ることができなくなっています。
そんな中で、恰好な個体に出逢えたのは、ほんとうに幸運だったと、感謝しています。

名にあるとおり、ジガバチソウに似ていなくもありませんが、花の色、形、花の付き方等、全く違います。濃い赤紫色の花とさらに濃い斑紋が印象的です。

この1か月余りで、スズムシソウセイタカスズムシソウ、フガクスズムシソウ、クモイジガバチなど、クモキリソウ属の花の観察が続きました。こんな短期間で極めて稀な花に出逢えたのは、幸運を超えたものがあります。 それが何なのか・・・。
” 花との出逢いは、人との出逢いと・・・少しの探究心 ”、なのでしょうか。

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2014.6.29 栃木県
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