ワタスゲ

カヤツリグサ科 ワタスゲ属

 
 2005.7.23 長野県栂池


高層湿原などに生える多年草で、高さは10〜60センチ。密に叢生して大株となって群生する。根出葉は茎より低く、幅1〜1.5ミリの3稜形で、縁がざらつく。茎葉は1〜2個あり、退化して鞘状となる。
小穂は1個で頂生し、花時には狭卵形で長さ1〜2センチ、鱗片は広披針形で灰黒色。花被片は白色綿状で花後伸び、長さ2〜3センチの球状になる。花(果)期は5〜8月。本州中部地方以北〜北海道に分布する。

〜徒然想〜

草原一面に白い穂を揺らしていました。昔、観光で日光に行ったときの風景が未だに残っています。
草原の象徴、爽やかさの象徴と言っていいのではないでしょうか。今ここ栂池自然園に来て初めて身近にこの穂を眺め、綿毛が風に揺れる姿に改めて感動を覚えました。綿毛の一本一本が白く美しい。

それにつけても、この花は、花期には高さ10センチほどで地味な小穂を付け、目立たないという。私も気付いたことがありません。
それが、果実期になると花被片が長く伸びて特有の白い綿毛になります。チングルマチョウノスケソウの穂も美しいが、これほど大変身する穂もないでしょう。

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 2005.7.23 長野県栂池    2005.7.23 長野県栂池
 
 2013.6.11 北海道    2013.6.11 北海道
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