山地の木陰に生える多年草で、高さ5〜10センチ。地下茎をのばして繁殖、群生する。葉は2、3対が茎の上部につき、倒卵形でしわがあり、鋸歯縁。
茎の先端部の葉腋に淡紅色の唇形花を数個付ける。花期は8月。神奈川県以西の太平洋側〜九州に分布する。
花が白いものがあり、シロバナヤマジオウという。
〜徒然想〜
撮影しているうちに、誰かにみられているような奇妙な感覚に陥りました。
見上げれば、林は整備された杉に覆われ、森閑としていています。箱根の裏道にあたるので、人の気配もありません。
気を取り直し、再び撮影に取り組みます。
角度を変えると、奇妙な感覚の正体がそこにありました。花は、こちらを覗き見る小坊主のよう。黒い目がみつめています。
花と向き合っていると、花が人型にみえ、ときどき新しい発見に驚くことがあります。オドリコソウやヒメオドリコソウの花は愛らしいです。
シロバナヤマジオウは暗い杉林に多く見られました。淡紅色の花はむしろ少ないくらいでした。
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