キントキシロヨメナ

キク科 シオン属

シロヨメナの変種で、草丈が低くなり30〜40センチ。葉は基部が葉柄状になり、両面に毛が多い。
小型で茎に開出毛が多いのが特徴とされているが、連続的な変化がある。また、総苞片の先や茎が紫色を帯びるともされている。花期は9〜11月。静岡県、神奈川県に分布する。

〜徒然想〜

秋たけなわのこの時期になると、山の各所には白い野菊が目立つようになります。
箱根のこの山でも、登山口からシロヨメナがよくみられます。が、山頂に近づくにつれ、花が小ぶりになり、花弁がまばらになってくるのが分かります。
このあたりのものは、キントキシロヨメナと呼ばれていることを知りますが、このような形態をとるのもフォッサマグナ要素の植物の特徴でしょうか。

道の日陰にはタテヤマギクがみられましたが、すっかり残り花です。こちらは、花期がより早いようです。

−同じ科の植物−
2008.9.28 神奈川県箱根

キントキシロヨメナは、全体が小型で、茎が直立し、葉が茎の下部に集まりつき、葉にははっきりした葉柄があって、卵形から長卵形である。花序が小さく、茎の下部には若いときに開出毛が著しい、とあります。

シロヨメナ類の変種としてサガミギク、キントキシロヨメナ及びカミヤマシロヨメナの3種が検討過程にあります。いずれもシロヨメナの矮小タイプで、葉が茎の中部より下に集まって付き、花序枝は長く、花序はややまばらで、花序全体の長さが茎の長さの1/3以上と分類されています。
キントキシロヨメナはサガミギクの小型品とされているが、中間的な個体もあり、今後さらに検討を要するとされています。キントキシロヨメナとカミヤマシロヨメナは区別できないと判断されているものの、キントキシロヨメナは箱根金時山を基準産地の一部とし、カミヤマシロヨメナは箱根神山を基準産地としていることから、それぞれの名が付いています。「神奈川県植物誌2018」では、カミヤマシロヨメナを採用しています。(「神奈川県植物誌2018」より)


2008.9.28 神奈川県箱根 2008.9.28 神奈川県箱根
 
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