ヒメミヤマスミレ

スミレ科 ミヤマスミレ類

関東地方以西、四国、九州の山地などにみられ、フモトスミレの亜種とされる、やや小型のすみれで、背丈は3〜6センチ。
典型品は、葉が三角状心形で粗い鋸歯があり、花が白色、唇弁と側弁に紅紫条が入り、距が円筒形で赤紫色を帯び、側弁の基部は有毛。
地域により、葉の形状や毛の有無、花の形状、側弁基部の毛の有無などに変化があり定まらない。

〜徒然想〜

伊豆からの帰り道、お気に入りの場所に寄り道をします。ここは眼下に海が見える草原で、今日もモーターボートが白い軌跡を引いています。
ずっと座っていたいのは山々ですが、花探しの誘惑に負けます。
草原から外れたところには、ツボスミレフモトスミレシコクスミレがみられます。静かな散歩道です。
菫の塊をみつけ、シコクスミレと思い撮りはじめましたが、次第に違うと思うようになりました。花はやや扁平で、長径が1.3センチほど、葉は無毛でした。
林の下ですが、陽が射し込む場所にかたまって咲いていました。葉の形状と鋸歯、唇弁の条、花の形状などからヒメミヤマスミレと思われます。

−同じ科の植物−

2007.4.29 神奈川県箱根(画像にポインターをおいて下さい)
   2007.4.29 神奈川県箱根(画像にポインターをおいて下さい)  

このスミレについては、エリアによってタイプの違いが見られ、見分けが難しいことを知りました。現在も、数人の方が解明中とのことです(増補 原色日本のスミレ 追録 増補編者神山隆之氏)。

「東海型ヒメミヤマスミレ」はそのタイプの一つで、上記画像はこれに相当すると思われます。

一方、下記栃木県のものはフモトスミレに近く、葉裏が紫色でした。花は1センチほどで上記よりも小さい、唇弁が短い、花茎は長い、群生するなどの特徴が見られました。
葉の厚み、葉脈が目立つなどの違いも見られました。
いずれこのタイプも解明されることを期待したいです。

 2017.4.30 栃木県    2017.4.30 栃木県
   
 2017.4.30 栃木県    2017.4.30 栃木県
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