ヒロハテンナンショウ (アシウテンナンショウ型) |
サトイモ科 テンナンショウ属 |
山地の林下などに生える多年草で、高さは15〜50センチ。ヒロハテンナンショウの仏炎苞が紫色のタイプをいう。葉は1個、小葉は5〜7枚で、やや放射状に付く。 花は葉より下に付く。仏炎苞は濃紫色〜帯紫色で、光沢があり、隆起する白条がある。付属体の太さは変異がある。花期は5〜6月。中部〜近畿地方の日本海側に分布する。 〜徒然想〜 情報を得て、長野県の奥地に向かいます。以前は観光で訪れ、気持ちのいい高原気分を味わった地です。 再び、わざわざ、たった一つの植物を求めて訪れることになろうとは・・・、感慨深いものがあります。 本種はヒロハテンナンショウの変種で、なかなか見ることができないと聞いています。案の定、2ヶ所の候補地やその周辺を探査しましたが、かろうじて1株が見られたのみでした。貴重な植物であることを実感しました。 ところが、カミコウチテンナンショウを観察した地では、比較的多くの本種が見られました。ただ、紫色は前記の地で見たアシウテンナンショウと比べるとずっと薄く、撮影時はヒロハテンナンショウと思いながら撮っていました。 後に調べると、両者を区別しない考え方もあるようで、納得できるものがあります。 → 2018年に、2012.6.10に撮影した個体は本種ではないとのご意見をいただきました。もう少し調査してみます。 −同じ科の植物− |
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2012.5.26 長野県 |
〜徒然想追加〜 最近入手した「日本産テンナンショウ属図鑑」(邑田仁ら,2018年)にはこの名が収載されていません。 「アシウテンナンショウ型のヒロハテンナンショウ」と記載されているのみで、両者は「区別が困難である。」としています。 本HPでもアシウテンナンショウはヒロハテンナンショウに組み込むべきですが、アシウテンナンショウ型ものとしてその名は残すことにいたします。 なお、2012.6.10撮影の色が薄いタイプはヒロハテンナンショウの項に移動いたしました。 |
2012.5.26 長野県 | 2012.5.26 長野県(画像にポインターをおいてください) |