深山の湿った林内、草地などに生える多年草で、高さは10〜20センチ。茎は地を這い、先が直立する。葉は対生し、楕円形〜卵形で、先は鈍形、やや厚みと光沢があり、鋸歯はない。
花は茎の先に細い花序を出して10〜20個付け、花冠は花弁状に4深裂し、淡青紫色で濃青色の筋のあり、直径5〜7ミリ。花序には腺毛と短毛が生える。花期は6〜8月。本州中部地方に分布する。
〜徒然想〜
栂池自然園へのゴンドラリフトの終点駅には、ちょこんと花の説明をした石が置いてありました。その一つに”私の名前はテングクワガタと申します。”と書いてあります。以来、この花の名前はしっかりと私の頭の中に記憶されました。
テングクワガタは高さがせいぜい15センチほど、小さい花なので見落としがちだが、栂池自然園の中よりもむしろ途中の林道脇によく見られました。
その後も尾瀬や信州で見ることができ、よく似たコテングクワガタと比べると、花序に短毛に加え長めの腺毛が見られるのが違いです。
中には、濃青色の筋の無いものが見られ、シロバナテングクワガタとしました。
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