山野の日当たりのいい草地などに生える多年草で、高さは30〜100センチ。茎は上部で分枝し、葉は奇数羽状複葉で5〜13個の小葉からなり、小葉は楕円形〜長楕円形で、先は円く、基部は心形〜円形、縁に三角形の鋸歯がある。茎葉は小さい。
花は枝の先に長さ1〜2センチ、卵形〜楕円形の穂状花序となって密に付く。花は先のほうから咲き始め、花弁はなく萼片は暗赤紫色〜黒紫色で、長さ2〜3ミリ、雄しべは4個、萼片より短く、脱落する。果実は痩果で、乾くと暗褐色になる。花期は8〜10月。北海道〜九州に分布する。
〜徒然想〜
長い花茎上にぽこっと花を付けます。小さな花の集合体で、地味な色合いなので、咲いていても咲いているとはみえず、ドライフラワーのようです。
しかし、高原にこの花がなかったらどうだろうか。風に揺れるこの花があるからこそ、高原が高原らしく思える気がします。
高原の花と思っていましたが、その後丘陵や山地、はては海岸の草地などでみかけるようになると、すっかり高原の花のイメージはなくなりました。
なお、北海道や本州の高山には、ミヤマワレモコウがあります。雄しべが長く、萼片から突き出る違いがあります。
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