山地の林縁、草地などに生える2年草で、高さは20〜45センチ。葉は1〜2回羽状複葉、小葉は広卵形でさらに深裂し、欠刻がある。
花は長さ3〜10センチの総状花序に多数付き、黄色で長さ20〜23ミリ。刮ハは線形で、長さ2〜3センチ、数珠状になる。花期は4〜6月。本州近畿地方以東、山陰、四国に分布する。
〜徒然想〜
ある観察会の一行に遭遇しました。“わあ、きれい! キケマンがあるわ”・・・と。たちまち数人が寄ってきて、感嘆の声をあげます。口をはさまず微笑ましく眺めていたら、最後に来た人が、“ミヤマキケマンではないでしょうか” 納得顔で去りゆく一行を静かに見送りました。
ミヤマの名が付きますが、低山でもよく出逢えます。林縁下の草地で春の花が咲きそろう中、この花も我もと黄色い花を咲かせます。
母種のフウロケマンよりも茎が太くがっしりしていて、花数が多く付きます。果実は線形で数珠玉状になります。
高尾山で、葉幅が広くて気になっていたミヤマキケマンを確認に行ってきました。18年ぶりです。
他の地で見られる葉よりも、切れ込みが浅く少なく、花数も少ないのでフウロケマンを思わせます。
しかし、刮ハは数珠玉状で、花の距部分は下に曲がらず、ミヤマキケマンの特徴を有しています。いろいろ悩みましたが、現状ではミヤマキケマンの葉の切れ込みは変化があるとしておきます。
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