亜高山帯の草地や林縁に生える多年草で、高さ50センチほど。葉は奇数羽状複葉で、小葉は7〜9対で、広披針形〜狭卵形、先は次第に細くなって尖る。
花序は散房状に咲き、花冠は淡青紫色で5深裂する。雄しべは5個で花筒より長く、柱頭は3裂する。花柄や萼の基部に毛がある。花期は7〜8月。南北アルプスに分布する。
〜徒然想〜
北岳の登山道で紫色の花を一つ見つけました。ミヤマハナシノブとすぐに分かりました。目を凝らすと、あっちにも見えましたが、そう多くはありません。
白馬五竜の植物園で一度見ています。でも、その色は全く違って見えました。いかにも優しげな紫で、和みを与えてくれます。
ひたすら登る登山道だったので、少し疲れ気味です。いいタイミングで出逢いをくれました。やはり花はいい。ゆっくり登ることにしよう。
仲間のハナシノブ、エゾノハナシノブも、皆可憐できれいです。
翌年の北岳は2週間ほど早い訪問になりました。期待していなかったわけではないですが、予想を超える花の数に感激状態です。帰路での出逢いだったので、バスの時間を気にしながら、何度も足を止めることになりました。
撮影中に何度か花の名を尋ねられ、まるで自分の花を答えているようでうれしくなりました。
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