ベニバナヤマシャクヤク

ボタン科 ボタン属



山地の落葉樹林下などに生える多年草で、高さは30〜60センチ。葉は2〜3個が互生し、2回3出複葉で、小葉は楕円形〜倒卵形。
花は茎頂に1個つき、淡紅色で、直径4〜5センチ。雌しべの柱頭は長くて巻くようになる。花期は4〜6月。北海道〜九州に分布する。


〜徒然想〜

ヤマシャクヤクとベニバナヤマシャクヤクは、都会人には植物園でしか見られなくなった。特にベニバナヤマシャクヤクは、山地でも見られるところは少ないだろう。すっかり出逢えることを諦めている花だ。2005年記

その後縁あって出逢いがありました。ありがたいことです。

植物の同好者との交流が増えるにつけ、山梨県、奈良県、愛知県、北海道など・・・、各地からこの花の生育情報が伝わってきました。花期をにらんで出かけなければと思っていたところ、新たに高尾山での情報が得られたのです。これほど行きやすい場所はありません。
逸る想いで出かけましたが、1度目は堅い蕾。
2度目で画像の花を見ることができました。念願が叶いました。ありがとうございます。

−同じ科の植物−

2016.5.25 東京都高尾山


ヤマシャクヤクはボタンとともにボタン科ボタン属に属し、かつて分類されていたキンポウゲ科から独立した。ボタン科はボタン属の1属からのみなり、約35種がアジア、ヨーロッパの温帯に分布している。日本には、草本性のヤマシャクヤクとベニバナヤマシャクヤクが主に山地の落葉樹林下に分布している。

生薬の芍薬は、シャクヤクの根茎を乾燥したもので、漢方に重要な生薬として配合される。婦人薬、筋肉のけいれん、腹痛、疼痛、下痢などに用いる。しかし、一般的な使用には十分注意が必要で、毒草として扱うべきです。中毒症状は嘔吐、胃腸障害など。漢方としては、葛根湯、芍薬甘草湯、四物湯(しもつとう)、当帰芍薬散など、多くの処方例がある。


 2016.5.25 東京都高尾山   2016.5.25 東京都高尾山 
   もっとこの花を見る → Ptoto Gallery