サワヒヨドリ
(ミツバサワヒヨドリ)
キク科 ヒヨドリバナ属

 
2007.10.14 愛知県(画像にポインターをおいて下さい)   2019.9.28 静岡県

日当たりのいい湿地に生える多年草で、高さは40〜90センチ。茎は直立し、上部には縮れ毛が密生する。葉は対生し、披針形、葉柄はなく、3行脈で、裏面には腺点がある。
頭花は茎頂や枝先に散房状に密に付き、淡紫色。白色も見られる。総苞片は2列、5個の筒状花からなる。花期は8〜10月。日本全土に分布する。

〜徒然想〜

ヒヨドリバナの仲間はよく見かけますが、あまり熱心に撮影したことはありません。
飛び出す雄しべが美しいのに、どうしてでしょうか。あまりにも見る機会が多いからかもしれません。

でも、最近になって、この仲間はなかなか難しいことを知りました。葉の付き方や形、生育地などで区別されているのです。
サワヒヨドリは、湿原周辺、山間の沢筋などに生えることが特徴の一つです。茎は直立し、葉は対生し細く、短い葉柄があること、鋸歯が目立たないこと、花は暗紫色を帯びることなども特徴です。

この植物にはいくつか疑問があります。上記右の画像は湿地というよりも、海を見下ろす、むしろ乾いた草原で撮影したものです。サワヒヨドリとしか思えない姿なのですが、そのような環境にも生えるのでしょうか?
葉は2枚で対生します。しかし、中にはこれらが3全裂し、6枚が輪生しているものがあります。一時は、これを変種ミツバサワヒヨドリとされていましたが、今は同じものとする考えが主流です。
「神奈川県植物誌2018」においても、サワヒヨドリの変種が意味ある区別なのか今後の研究課題としています。

−同じ科の植物−

2007.11.3 千葉県     2007.11.3 千葉県
 2012.9.28 宮崎県    2012.9.28 宮崎県(画像にポインターをおいてください)
 
 2023.9.12 神奈川県箱根    2023.9.12 神奈川県箱根
(ミツバサワヒヨドリ)
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