イヌホオズキ

ナス科 ナス属

端や畑地などに生える1年草で、高さ30〜60センチ。茎は暗紫色を帯びることが多く、上向きの曲がった毛がある。葉は互生し、卵形〜広卵形、縁は全縁か波形の鋸歯がある。葉の両面に屈毛があり、葉裏の脈にも屈毛がある。
花は
茎の途中から花序を出し、散形状に4〜8個の白〜淡紫色の花を付ける。花冠は5裂し、基部まで切れ込まず、平開又は後ろに反り返り、裂片の幅は広い。果実は直径8ミリほどでやや縦長の球形、未熟な緑色のときも熟して黒くなっても光沢がほとんどない。果実の表面に見えるフケ状の班紋は少ない。花期は8〜10月。

〜徒然想〜

愕然とする夜になりました。本種をアップしようとして、すでにアップ済みのヒヨドリジョウゴのページをみてショックです。本種が数多く混在していました。
花を撮り始めた初期の頃とはいえ、ヒヨドリジョウゴと識別できないでいたようです。急ぎそれらを削除しました。
ナス科ナス属には本種のように花が後ろに反り返り、似たものが多いです。今後の戒めになりました。

−同じ科の植物−

2006.8.27 東京都高尾山

その後、イヌホオズキ類を撮る機会が増えましたが、
この仲間は、見直せば見直すほど分からなくなってきます。
イヌホオズキにしても、花弁の
切れ込みが深く、裂片の幅があまり広くないときもあるとのことで、葉の形態にしても、図鑑等の記載はまちまちです。で、同定の指標をどこにしたらいいか、分からなくなります。
果実の光沢にしても、かなり光沢のある果実が混じるときもある、とされると、混乱の極みです。

あるネット情報には、以下の記載が見られます。
“イヌホオズキ類の分類は果実に含まれる球状顆粒や種子の数、種子の大きさを重要なポイントとするため、判別が困難である。わかったつもりでいても果実を調べると違っていたということも多い。”

本HPにおいてもイヌホオズキ類は何種か収載していますが、いずれも外観からの同定で、種子や顆粒については調査していません。多分に、果実を調べると違っていたということがあり得ると考えられます。

2006.11.28 東京都狛江市

2020.9.1 東京都狛江市 2006.10.31 伊豆半島
 
 2016.1.4 東京都狛江市    2016.1.4 東京都狛江市
果実はやや縦に長い
 
 2020.9.1 東京都狛江市
茎には上に曲がった毛がある
  2019.9.1 東京都奥多摩  
2020.9.1 東京都狛江市
葉表葉裏に曲がった毛がある