アブラチャン

クスノキ科 クロモジ属

2005.4.7 東京都奥多摩川苔山


山に入ると、鮮やかな黄色でいつも春を感じさせてくれる。
今日も林道の崖下に一本。葉のない木々の間でひと際目立っていた。ガードレールでカメラを固定し、ファインダーから春を覗いた。

裏高尾でこの花を見るのは初めてで、いつになく新鮮に春を感じた。いつも通る道なのに気づかなかった。なぜこんな目立つ花に気づかなかったのか、不思議な気持ちでの撮影になった。
写真の出来は、・・・・・・満足です!

山地の中腹や山すその広葉樹林帯のやや湿ったところに生える。落葉低木で、高さ5メートルほどになる。雌雄別株で、葉の展開前に淡黄色の小さな花を3〜5個つける。
花被片はやや透明感があり広楕円形で6枚、長さ2ミリほど。雄花は雌花よりもやや大きい。
似た花にダンコウバイがあるが、ダンコウバイは花序に柄がないのに対し、アブラチャンは柄があることで見分ける。
アブラチャンの名は、樹皮などに油をよく含むことから由来する。チャンはコールタールやピッチの総称。強靭なため、カンジキなどの材料に使われた。

−同じ科の植物−

2006.4.2 東京都裏高尾
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