河川敷や湖岸の砂地、礫地などに生える多年草で、高さは0.8〜2メートル。匍匐枝は時に3〜5メートル伸び、節に白い開出毛があり、節から根を出し、新しい株を作って増える。葉は線形で、質は硬く、灰緑色。葉身の基部は葉耳にならず、葉鞘の上部は赤紫色を帯びることが多い。
花は長さ20〜30センチの円錐花序となり、多数の小穂を疎らに付ける。花序の分岐点には白色の長毛が生える。小穂は長さ8〜12ミリ、3〜4小花からなり、第1小花は雄性で基部は無毛、上部の小花は両性で基部に長毛が生える。第1包類は下側の小花の護頴の1/2以上の長さがある。花 (果)期は8〜10月。本州〜沖縄県に分布する。
〜徒然想〜
いつものように近所の多摩川河川敷を歩いていると、匍匐枝を長く伸ばしている植物に遭遇しました。匍匐枝は太さ1センチほどもあり、5メートル先の藪まで伸びています。
美しくはないけれど、たくましい植物です。
調べると、ツルヨシであることを知りました。ヨシは見上げるほど背丈のものとの印象をもっていますが、この地のツルヨシは、せいぜい1メートル余りです。玉砂利の河川敷でも、あちこちに大きな群落を作っていました。
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