ノゲヌカスゲ

カヤツリグサ科 スゲ属

 
2021.4.23 神奈川県川崎市   2021.5.24 神奈川県川崎市


草地、疎林の林下、林縁などに生える多年草で、高さは20〜30センチ。基部の鞘は褐色。葉は幅1.5〜2ミリ。
頂小穂は雄性、線形で極めて短く、側小穂は雌性、3〜4個が茎の上部に集まって付く。苞の葉身は長い。雌鱗片は長い芒がある。果胞は長さ2.5ミリほど、まばらに短毛がある。果()期は4〜5月。宮城県以南〜九州に分布する。

〜徒然想〜

同定を迷っていましたが、ノゲヌカスゲでいいのではないかと思っています。
雌花の鱗片に芒があること、苞の葉身が長いこと、雄小穂が短いこと等のほか、メアオスゲよりも果胞が小さいこと、ほとんど毛がないこと(画像ではまばらに短毛が見られる)、基部の鞘は褐色部分が長いこと等が決め手です(神奈川県植物誌2018 電子版)
日を置かずメアオスゲと思われる個体とも出逢っていて、果胞の大きさ、毛の状態などを比較できたことは幸いでした。
ただ、神奈川県植物誌2018では、果胞にほとんど毛がないと記載されているのが気になり、本項をアップするに際し確認に行ってきました。
結果、果胞にはほとんど毛がないどころか明らかな毛があり、同定に揺らぎが出てきています。

−同じ科の植物−

メアオスゲ 2021.4.3 東京都高尾山   ノゲヌカスゲ 2021.4.23 神奈川県川崎市
果胞は小さく細長い、数も多い
 
2021.4.23 神奈川県川崎市      2021.5.24 神奈川県川崎市
 
 2021.5.24 神奈川県川崎市   2021.5.24 神奈川県川崎市  
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