ナンゴクウラシマソウ

サトイモ科 テンナンショウ属

 
2019.4.6 長崎県   2019.4.6 長崎県

海岸から山地の林下、林縁などに生える多年草で、高さは30〜60センチ。葉は普通1個で、鳥足状に11〜17個の小葉からなる。小葉は広線形〜被針形で全縁。しばしば中脈上に白い筋が入る。葉柄部は偽茎部よりはるかに長い。
花序柄は短く、花序は地上近くに立ちあがる。仏炎苞は、筒部の口部はややくびれてから反曲し、舷部は三角状広卵形で先は細く尖り、外側は暗紫色、内面は濃紫色で白条がある。付属体は基部が太く黄白色で、著しいシワがある。付属体の先は長く糸状に伸び、仏炎苞の外で立ち上がり、さらに先では垂れ下がる。花期は3〜5月。本州近畿、中国地方、四国、九州に分布する。


〜徒然想〜

幹線道路に近いものの、一歩入るとうっそうとした森が続きます。下草にはシダが茂り、その合間に本種がひっそりと生えていました。目が慣れてくると、多くの株が見られます。
外見はウラシマソウとあまり変わりがないようです。違いは付属体にシワがあるということなので、失敬して確認させてもらいました。
長い釣竿状のヒゲの根元は黄白色の付属体に繋がっています。確かにシワシワです。その下方に青紫色の花を数多く付けています。サトイモ科の特有の姿です。
図鑑では仏炎苞の中の状態を見ることがありますが、実際に見たのは初めてです。付属体の先端から糸状に伸びている様子、根元に付いた花の様子を興味深く観察させてもらいました。そちらに気が向いて、葉の展開の様子についてはきちっと撮影するのを忘れてしまいました。

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