山野の道端、草地、河川敷など日本全土に生える1〜2年草で、高さは10〜30センチ。茎は株で分枝して広がり、緑色で片側に1列軟毛がある。葉は対生し、卵形、先は鋭尖頭〜鋭頭、基部は円形で全縁。質は柔らかく、裏面は有毛。下部の葉は短い柄があり、上部の茎葉は無柄。
花は集散花序に付き、白色で直径6ミリほど。花弁は萼より短く、2深裂する。雄しべは(3〜)8〜10個で、葯は暗紫褐色、花柱は3個。萼片は5枚で長楕円形、長さ6ミリほど、鈍頭で背面には毛がある。果実(刮ハ)は卵形で長さ4〜7ミリ。種子は楕円形で直径1ミリほど、扁平で長い円柱状の突起がある。花期は3〜11月。
〜徒然想〜
コハコベと共にハコベと称されることがあります。両者とも日本全土にふつうに見られ、暖地では花期はほぼ一年中です。つい先日の1月13日に近くの河岸(東京都)を散策すると、もう白い花が咲き始めていました。
コハコベとの違いはネットで紹介されていますが、外観で見分けるのは困難のようです。ミドリハコベであっても茎が赤みを帯びるものがありますし、コハコベであっても茎が緑色のものもあります。雄しべの数には重なりがあります。
決定的な違いは種子の突起の形状で、コハコベの突起は低く、ミドリハコベは長い円柱状の突起があります。
外観上の特徴で区別の確度が危ぶまれるのならば、全て種子を見なければならないことになりますが、それは無理があります。
両者の区別の事情を知った上で、これらの花を見続けるのがいいと思っています。
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