山地の林下、林縁、草地などに生える多年草で、高さは15〜30センチ。疎らに叢生し、匐枝を出す。基部の鞘は淡黄褐色。葉は幅1.5〜2ミリ、果期には前年の葉は枯れている。
頂小穂は雄性、側小穂は雌性、やや密に果胞を付ける。雌小穂には長い柄があり、苞の葉身は刺状で短い。雄鱗片は淡黄褐色、雌鱗片は淡黄褐色、中肋は淡緑色、先端には短い芒がある。果胞は長卵形、長さ2〜3ミリ、嘴は短く、表面は光沢があり、無毛か又は疎らに短毛が生える。果(花)期は5〜6月。関東、中部地方以北に分布する。
〜徒然想〜
コロナ禍で、近くの丘陵地の探索が続いています。違う道を歩くことにして脇道に入ると、小さなスゲの仲間が生えていました。高さは15センチほど、細身ですが、しっかりと立ち上がっています。
屈んで慎重に撮影します。2組ほど背中越しに通り過ぎて行きますが、コロナでは声がけもありません。
富士山麓では、ハコネイトスゲを撮影した脇に、この花も生えていました。雌小穂の柄が長く、苞の葉身が短いのが特徴です。雌小穂の花はあまり多くなく、果胞はやや細長いと思えました。果胞の嘴は短く、雌鱗片は果胞とほぼ同長、先が尖っていました。
コイトスゲは雌小穂の柄が長く、苞の葉身が刺状に短いのが特徴ですが、雌小穂の柄が長いものの苞の葉身が図鑑ほど短くなく、下方の雌小穂の苞が葉状に長いものが見られました。これらもコイトスゲとしていいのか、今後の勉強課題です。
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