日当たりのいい草地などに生える半寄生の多年草で、高さは10〜25センチ。全体に緑白色を帯びる。茎は束生し稜がある。葉は互生し、線形で、先は尖る。
花は葉腋に単生し、花柄は短く1〜2ミリほど。花弁はなく、花弁のように見える萼は筒状で先が4〜5裂し、内側は白色。萼の下には葉状の苞と2個の小苞が付く。果実は楕円状つぼ形で、長さ2ミリほど、先端に閉じた花被片を付ける。花期は4〜6月。北海道南部〜沖縄県に分布する。
〜徒然想〜
ビャクダン科という聞き慣れない科で、本種とカマヤリソウがあります。両者はよく似ていて、区別ができていませんでした。カマヤリソウは、花がより大きく、花柄が5〜15ミリと長い違いがあります。本種の花柄は短く1〜2ミリほどです。
違いをはっきりさせるには、両者を見比べてみる必要があります。分布は広く、近場でも見られそうなので探す予定でしたが、すっかり忘れていました。思い出したのは10年後で、近場の産地は調べたものの、わざわざこの花だけを撮りに行く気にはなりませんでした。
縁はあるもので、植物の調査会で、偶然にこの花をみつけました。細身で繊細な姿で、全草も花も小さいです。あまりにも小さい株で、1度目を離すと探し出すのが大変なほどです。
画像を見比べて、ようやく違いに納得しました。本種は、花柄が短く、葉状の苞と2個の小苞が付きます。
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