ハタベスゲ

カヤツリグサ科 スゲ属

 
2024.5.11 栃木県
やや叢生し、花茎は長い
  2024.5.11 栃木県
小穂は上方に付き、果胞は少なめです


山地のやや湿った草地、湿地などに生える多年草で、高さは40〜80センチ。ゆるく叢生し、葉は柔らかく、幅3〜6ミリ。茎や葉は有毛。基部の葉鞘は淡褐色で、有毛。
頂小穂は雄性、長さ1.5〜2.5センチ、側小穂は2〜3個付き、雌性で長楕円形、長さ1〜2センチ、柄は短い。苞は葉状で、下部の苞には短い鞘がある。雌鱗片は緑色、時に一部褐色を帯び、果胞より短い。果胞は卵形で長さ5〜6ミリ、脈があって無毛、先はやや長い嘴となる。口部は2歯、柱頭は3岐する。花 ()期は6〜7月。北海道、本州中北部、九州中部に分布する。

〜徒然想〜

湿原遊歩道の草むらで、少し気になるスゲをみつけました。よく見るヤワラスゲとも違い、小穂は花茎の先に付き、果胞は少なめです。苞は葉状で幅が広いように思えました。
調べると、本種で良さそうです。
ハタベスゲは、雄小穂にはやや長い柄があり、雌小穂の柄は短く(ときに下方の雌小穂には柄がある)、茎や葉、特に下方では毛が目立ちます。果胞は脈があって無毛、先はやや長く伸び、口部は2歯があります。画像でこれらを確認し、本種としました。

−同じ科の植物−

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下方の雌小穂には柄があるものがあります
 
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 2024.5.11 栃木県
葉や鞘には毛があります 基部の鞘は淡褐色
 
 2024.5.11 栃木県
鱗片は果胞の半分ほど 嘴は長く伸び、2歯があります