オドリコテンナンショウ

サトイモ科 テンナンショウ属

 
2023.5月 静岡県   2023.5月 静岡県


ブナ帯の林下などに生える多年草で、高さは15〜30(〜40 )センチ。地上に葉と花序を出し、まず花序を展開する。葉は2個で、ほぼ同大、ときに1個。葉身は5(〜7)小葉で、小葉は楕円形〜広楕円形で両端は次第に狭まり、ときに不規則な粗い鋸歯がある。偽茎部の開口部は襟状に開出する。
仏炎苞は緑色で白条は目立たず、縁のみ紫がかることがあり、口部はやや開出し、舷部は長卵形で先は次第に尖る。花序付属体は柄があり、淡色で棒状。果実は秋遅くに熟す。花期は4〜5月。静岡県、神奈川県に分布する。

〜徒然想〜

5月頃の山歩きでは、様々なテンナンショウの仲間がみつかり、いつも同定に悩まされます。多くはホソバテンナンショウと思われるのですが、それでも葉幅などに差異があり、同定できない画像が残ります。

その中で、本種は比較的容易です。背丈が低い、葉先が尖る、仏炎苞は緑色で、縁が紫色を帯びることがあり、舷部の先は尖ります。そして何よりも、偽茎部の開口部が襟状に開出する特徴があります。
みつかればこれと分かるオドリコテンナンショウですが、数は多くないようです。1個所目をみつけ、更にずいぶん時間をかけて探したのですが、みつかりませんでした。

−同じ科の植物−

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