タカハシテンナンショウ

サトイモ科 テンナンショウ属

山地の林下などに生える多年草で、高さは30〜60センチ。偽茎部は葉柄部とほぼ同長又はやや長く、開口部は襟状に開出する。葉は1〜2個あり、小葉は鳥足状に(3〜)5〜7枚付く。小葉は狭楕円形〜楕円形で、花後倒卵形になる。全縁又は細鋸歯縁。
花序柄は雄では葉柄部より短く、雌では長い。仏炎苞は淡紫色〜紫色で、筒部から舷部の下部まで多数の白条がある。舷部は筒部より短く、口辺部はあまり開出しない。舷部は三角状の卵形〜広卵形で、先はしばしば反り返る。付属体は棒状で、紫色を帯びる。花期は4〜5月。岡山県、広島県に分布する。

〜徒然想〜

和名のタカハシは、岡山県の高梁に由来します。広島県のこの地にも本種が見られることをネットで知り、遊歩道を探索しました。
最初にみつけたのは開花していない個体で、やはりまだ早かったかと、がっかりです。しかし、歩を進めると、わずかな数ですが、仏炎苞が開いている個体が見られるようになってきました。ほっとする時に変わりました。
さすがに葉が展開する個体はみることが出来ませんでしたが、仏炎苞の白条がはっきりしている特徴から、本種に間違いないでしょう。本種は、仏炎苞が葉に先立ち展開します。

−同じ科の植物−
2012.4.15 広島県(画像にポインターをおいてください)

7年後、今度は葉の展開が見られるはずと、再訪しました。
葉は完全に展開し、花序が葉とほぼ同じ高さにある個体と、明らかに花序が上にある個体がありました。葉は幅広で卵形です。
仏炎苞の筒部は細長く、舷部の先は波打っています。付属体は棒状で淡紫褐色、濃紫褐色の斑点が見られました。

今回もまた、人が少ない遊歩道です。オオバイカイカリソウも盛期の花が見られたし、最後には今日1日探していたチョウジガマズミ(後日アップ予定)の花も見ることができました。
足取り軽く、遊歩道を戻ります。

 2012.4.15 広島県(画像にポインターをおいてください)    2012.4.15 広島県(画像にポインターをおいてください)
 2019.5.3 広島県   2012.4.15 広島県
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