タイシャクアザミ

キク科 アザミ属

 
2010.9.18 広島県   2010.9.18 広島県


石灰岩地
の渓流沿いや林縁などに生える多年草で、高さは1〜1.5メートルほどになる。根出葉は花時にも枯れず、楕円形で羽状に中裂し、裂片は4〜7対。表面は黄緑色で光沢がある。
頭花は
淡紅色で枝先に点頭し、直径4〜4.5センチ。総苞は偏球形で、幅3.5センチほど、外片は線状披針形、内片は卵状披心形で、上部は開出する。花期は9〜10月。広島県、岡山県(絶滅?)に分布する。

〜徒然想〜

フジアザミにも似た豪壮な姿です。大きな根出葉を横に張り出し、どっしりとした構えです。
最近はタイシャクアザミの名が確立しつつあるようで、さながら金剛杵を構えたときの帝釈天を連想してしまいます。
渓流に沿った遊歩道沿いには咲き始めたばかりのタイシャクアザミが立ち並び、ときに渓流に落ち込むように生えています。まだ1メートルを超えるものは少ないですが、次第に大きくこの遊歩道を埋めていくのでしょう。

本種は、かつてテリハアザミと呼ばれていましたが、
国立科学博物館の門田先生は「日本のアザミ」の中で、独立種タイシャクアザミ(新称)として区別するのが適当であるとされました。
これに従い、本HPにおいてもテリハアザミをタイシャクアザミに変更しました。あわせて、画像を追加しました。
ちなみに、テリハアザミは九州のごく一部にしか生育していないようです。

−同じ科の植物−

     
   2010.9.18 広島県  
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