ミョウギイワザクラ

サクラソウ科 サクラソウ属

別名:ミョウギコザクラ 
群馬県妙義山塊の岩場に生える固有種で、高さは3〜8センチ。コイワザクラの変種で、葉はごく浅く裂け、歯牙があまり目立たない相違点がある。花茎や葉の表面に白色の開出毛が密生する。花茎の先に淡紅色の花を付ける。花期は4〜5月。

〜徒然想〜

たぶんこの道でしょう。険峻な岩場道になるはずです。
生来の臆病者なので、先に進むことを躊躇していると、この道に慣れていると思われる方が、同行を受け入れてくれました。
以前は上級者が登る尾根道を案内し続けた経験を持つ方で、もう大分衰えましたと謙遜されていました。

観察地では、“きれいでしょ!”と感慨深げです。撮影することもなく、ただ見つめてタバコをふかしています。

帰り際、一言漏らします。
“ピンクの洋服が似合う方でした。” 
毎年この花を見ては、亡くなったその方を思い出されているようです。奥様だったのか、恋人だったのか、お聞きしませんでした。心なしか、前を行く背が寂しそうに見えました。

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2012.5.7 群馬県
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