日本全土の池や沼などの湿地に生える多年草で、高さは2メートルほどになる。葉は線形で幅1センチほど。花穂は上部に雄花穂、下部に雌花穂が付く。雄花穂は花が終わると脱落する。花期は6〜8月。日本全土に分布する。
〜徒然想〜
ガマに比べて葉幅が細く、雄花穂と雌花穂が5センチほど離れていることなどからガマやコガマと区別できます。上部に付く雄花穂は花が終わると先に落ちますが、花軸には雄花の跡が残ります。
雄花の花粉は生薬で蒲黄(ほおう)といいます。利尿、収斂性止血作用などがあり、傷や火傷など用いられているようです。古事記の「いなばの白兎」では、ガマの穂綿で傷が癒えたとありますが、古より薬草としてその効果が知られていたのでしょう。
宮崎県での撮影時、傍らにはヒメガマを表示する看板があり躊躇なくヒメガマとしていましたが、本種の特徴を示す画像ではありませんでした。雄花穂が脱落したものといえなくもありませんが、しっくりしなくなりました。画像を差し替えることにしました。
ヒメガマは、雌花穂が細くて、雄花穂と雌花穂が離れているのが特徴です。
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