ツクバトリカブト

キンポウゲ科 トリカブト属

 
2003.8.13 長野県縞枯山   2003.8.13 長野県縞枯山


高原の草原、林縁などに生える多年草で、高さは30〜90センチ。茎は直立し、枝分かれはあまりしない。茎は下部を除き曲がった毛がある。茎の中部に付く葉はやや厚く、3つに大きく裂け、さらに2つに深く裂ける。裂片には大きな鋸歯がある。葉の両面と葉柄には曲がった毛がある。
花序は散房状で、青紫色。花柄と花の外側には曲がった毛があり、雄しべにも毛がある。花期は9〜10月。東北地方南部〜中部地方に分布する。

〜徒然想〜

麦草峠から茶臼を登り、縞枯山、坪庭を経由して五辻に下る大周りコースは、山散歩の楽しさと、多くの花に出逢える花散歩の楽しさを満喫させてくれます。そんなコースで、背が高く一際目立つこの花の青さは、有毒であっても美しさを感じます。
霧ヶ峰の草原では、少し遠見ですが草地の上に青いこの花が突き出る風景がよく見られます。立ち上がるのはこの花の特徴の一つで、近づければ花柄に曲がった毛を確認するとよいでしょう。
青紫色の花と思われる部分は萼で、花はこの萼に覆われています。受粉し易くするための知恵だという。

敬拝する「上州花狂いの植物散歩」さんの解説に、「長野県植物誌(1997)にヤマトリカブトの記載はなく、従来ヤマトリカブトとされてきた個体は全てツクバトリカブトという。」があります。

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 2010.8.21 長野県霧ヶ峰   2010.8.21 長野県霧ヶ峰 
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