海岸〜山地の林内などに生える常緑低木で、高さは1〜3メートル。2年目以降の枝は灰褐〜灰白色で無毛、上部に多数の葉痕がある。葉は互生し、茎の上部に集まってつき、葉身は円形で深く5〜9裂し、裂片は狭長楕円形で先はやや長く鋭く尖り、縁には粗い鋸歯がある。質は厚くて光沢がある。
花は枝先に球形の散形花序を円錐状につけ、多くの白い花を付ける。花弁は5個、卵形で長さ3〜4ミリ。雄しべは5個。果実は液果で扁球形、径5〜10ミリ、春に赤褐色〜黒紫色に熟す。花期は11〜12月。茨城県以南、四国太平洋側、九州南部に分布する。
〜徒然想〜
別名テングノハウチワ。東北地方南部以南に生育する常緑の低木で、主に海岸近くの森林周辺、温暖な場所に自生します。名のとおり、30センチほどもある大きな葉を付けます。葉はつやがあり掌状で、主に7つまたは9つ(奇数)に裂けるが、8つに裂けることはありません。
花は晩秋に咲き、球状の散形花序がさらに集まって大きな円錐花序を作ります。
他の花が少ない時期に咲くため、天気のいい日は虫たちがよく集まります。この日も陽射しが強く、白い花が黒くなるほど虫が集まっていました。虫を追い払いながら、一瞬のスキをついて撮影しました。
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