タチスミレ

スミレ科 ニョイスミレ類

 
2007.5.27 栃木県   2007.5.27 栃木県

湿った草原やアシ原などに生えるので、自らも背丈をのばし1メートルほどにもなる。
葉は長い柄があり長披針形、基部は切形〜くさび形。柄の基部に葉状の大きな托葉が2枚ある。花は白色で小さく、直径1センチほど。側弁の基部には短毛が密生する。距は短く、萼は鋭く尖る。花期は5〜6月。
生息地の開発などにより数を減らし、関東平野と九州大分、鹿児島県だけで確認できている。

〜徒然想〜

2日間に渡る、沖縄や関西など遠方からすみれ好きの方々を迎えた「すみれ観察紀行」は、タデスミレに始まりタチスミレで終わることになりました。
両者から受ける印象はよく似ており、いずれも清楚で上品。我が身が洗われるような出逢いとなりました。このような演出をしてくれた師匠M氏に、改めて感謝の意を表したい。
想えば、信州から栃木路へと、よく走り回りました。いずれの観察地も、知る人ぞ知る貴重な観察地ですが、ごく普通の場所でもあります。それだけに、ほんの少しの油断で貴重な植物が消えかねない危険性をはらんでいます。
愛好家諸氏が守り続けてきた植物を今後も大切に見守ることを約しつつ、徒然想を記します。

−同じ科の植物−

 2007.5.27 栃木県
托葉は2枚、鋸歯がある
   2007.5.27 栃木県
距は短く、萼は長く先は鋭い
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