山地の林下などに生える多年草で、高さは10〜15センチ。葉は広卵形、卵状楕円形〜ほこ状広卵形で、先は鋭頭〜鈍頭、基部は深い心形で両側片はやや外側に張り出してほこ形になるものが多い。葉は薄く光沢があり、雲紋のあるものやないものがある。
花は紫褐色〜緑褐色、萼筒は淡緑白色で太鼓形、長さ1〜1.3センチ、直径1.2〜1.4センチ、上部はわずかにくびれる。萼裂片は卵円形で開出する。花期は3〜5月。青森県、関東南西部、静岡県、山梨県南部に分布する。
〜徒然想〜
春、再び訪れると、秋に見たランヨウアオイの葉とは全く違ったみずみずしい葉がそこにありました。若葉色の葉は、下から覗くと透けるほどに薄いです。
葉の根元には、これまた若い花が顔を出していました。萼筒は太目で白っぽく、網目模様が目立ちます。
葉は典型的な雲紋とほこ型に張り出すものが見られます。雲紋のないものも見られます。
別の場所では、葉は本種に似て花が白いものが見られ、シロバナランヨウアオイと呼ばれるものかと思いましたが、萼筒が撮影できていなかったので、確認には至っていません。
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