海岸近くの湿った芝地などに生える多年草で、高さは15〜40センチ。茎は叢生し、葉は線形。
小穂は1個だけ付き、やや扁平な卵形、黄緑色でやや光沢があり、長さ0.8〜1.5センチ。鱗片は左右に2列並び、淡いわら色で鈍い竜骨があり、革質。果実(痩果)は倒卵形で3稜があり、帯白色で、長さ2.5〜3ミリ。花(果)期は9〜10月。神奈川、静岡、和歌山、山口県、九州の一部、沖縄県に分布する。
〜徒然想〜
ヤリテンツキは、他のテンツキの仲間には見られない特異な形態をしています。小穂は1個のみ付き、扁平で卵形、先端はその名のとおり尖っています。鱗片は2列に並んでいます。
数が多かったので採取してしまいましたが、絶滅危惧II類 (VU)でした。反省です。
20日後に別の花を探しに再訪しましたが、あれほど見られたヤリテンツキは見られません。よく探すと、果実が弾けた残骸が見られたので、果期は思いの外短く、小穂は落ちてしまうようです。
6年前や前年でもみつけられなかった理由が、ようやく分かりました。
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