ヤチカンバ |
カバノキ科 カバノキ属 |
2018.5.13 北海道 | 2018.5.13 北海道 |
日本では十勝と根室地方のみの湿地に自生する落葉低木で、高さは1.5メートルほどになる。葉は楕円形〜卵円形で、基部はくさび形。やや革質で、裏面には腺点がある。 雌雄同株で、5月ごろ開花する。果実は堅果で、長さ2〜2.5ミリ。果穂は1〜2センチ。 〜徒然想〜 花旅の経由地にヤチカンバの自生地があることを知り、寄り道をしてみました。よく知らなかった植物です。 現地の看板に記載されていた説明を一部引用することで、ご容赦下さい。 「昭和38年7月26日北海道天然記念物に指定 このヤチカンバは、灌木性のカンバで、ヒメカンバ類とも呼ばれ、主として北極のツンドラ灌木原が今から数万年前の氷河期に十勝地方に入り、温暖となったのちも生育条件に適した更別湿原に遺存されたもので、高温多雨の気候条件のもとに、種の固定化が進み、新種となったものと考えられている。 ヤチカンバの分布は現在のところ、この更別湿原でしか知られていないもので、氷河期以後の極地植物の隔離と種の固有化、地質学、地理学、気象学、進化学上きわめて、意義あるものとされている。更別村教育委員会」 現在は別海町にも隔離分布していることが知られていますが、いずれも湿原の乾燥化などにより衰退しています。 なお、同時期にアポイ岳でアポイカンバを探しましたが、みつかりませんでした。 −同じ科の植物− |
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