山地の林下などに生える多年草で、高さは5〜40センチ。葉は互生し3〜6個付き、長卵形〜狭長楕円形、先は鋭頭で3〜5脈あり、質は紙質で、無毛。
花は茎頂に数個付き白色。側花弁、唇弁が背萼片化し(ペロリア変異体)、広披針形でほぼ同形、長さ7〜9ミリ。花はほとんど開かない。距は無い。花期は4〜5月。北海道〜四国に分布する。
〜徒然想〜
距がないのでクゲヌマランと同定しましたが、ヤビツギンランであると教えられました。
初めて聞く名で、調べると、2020年に早川、末次氏らにより「放射相称花をつけるギンランの新品種ヤビツギンラン(ラン科)」として発表されました。唇弁が側花弁もしくは背萼片化するペロリア変異体ということです。ネットでの観察報告は意外と多くあります。
花はほとんど開かず、クゲヌマランよりも細身の花のようです。
そう言えばと、高尾山で撮ったクゲヌマランを思い出しました。2007年の撮影で、何のためらいもなくクゲヌマランとしてHPにアップしていました。よく見ると、花は細身で、開いていません。側花弁や唇弁が背萼片化しているようにも見えます。ヤビツギンランなのかもしれません。(最下の画像)
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