トキリマメ

マメ科 タンキリマメ属

 
2025.9.14 神奈川県川崎市
茎は他の草に絡まりながら、
地を這ったり、立ち上がったりします
  2025.9.14 神奈川県川崎市
花は総状に5〜10個ほど付きます


山野の林縁などに生えるつる性の多年草で、長さ2メートル以上になる。茎には黄褐色の軟毛が生える。葉は3小葉からなり、小葉は広卵形で、先端が急に細くなって尖り、基部は円形〜広いくさび形、下半部が最も広い。
花は総状に付き、淡黄色で長さ9ミリほど。萼は黄色の腺点があり、先が三角状に5裂する。萼裂片は萼筒より短い。果実は豆果で扁平な楕円形、長さ1.5〜1.7センチ、種子は2個、赤熟して裂開する。花期は6〜9月。宮城県以南〜九州に分布する。

〜徒然想〜

タンキリマメと似ていることから、ネット上でもよく比較されています。
本種はオオバタンキリマメの別名があるように葉がより大きくて、葉の中央部より下の部分が最も幅広く、葉先がツンと尖る違いがあります。
萼裂片にも違いが見られ、タンキリマメは萼筒を包むほどに長くなるのに対し、本種では萼筒より短くなります。
萼や葉裏に黄色い腺点が見られるのは、タンキリマメ属の共通の特徴です。
このように比較していると、やはりタンキリマメも見に行かないとならないです。生育地は海岸近くの林縁のようですので、思いあたる所を探してみます。

−同じ科の植物−

2025.9.14 神奈川県川崎市 2025.9.14 神奈川県川崎市
2025.9.14 神奈川県川崎市
萼裂片は萼筒より短く、先端は緩い三角状です
萼には黄色い腺点と短毛があります 腺点は突起状に盛り上がっていました
2025.9.14 神奈川県川崎市
葉は中央部又は基部付近が最も幅広く 先は尖ります
2025.9.14 神奈川県川崎市
花柄にも黄色い腺点があります
2025.9.14 神奈川県川崎市
葉裏に黄色い腺点が見られます 脈上や縁に毛があります
2025.10.12 神奈川県川崎市
葉表には腺点はありません 線形の小さな小托葉が見られます
     
 2025.10.12 神奈川県川崎市    2025.10.12 神奈川県川崎市
 豆果は扁平な楕円形で、熟すと赤くなり、種子は黒くなります  種子はふつう2個ですが、1個もあります  
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