高山の風衝地などに生える多年草で、高さは4〜11センチ。茎は直立し、狭い翼がある。根出葉は花期にもある。葉身は三角状で皮質、波状縁で不規則に湾入し、先端は尾状に伸び、基部は心形。
頭花は紅紫色で、単生するか稀に2〜3個あり、直径15ミリほど、基部に苞葉がある。総苞は鐘形で、長さ15ミリほど、黒紫色、総苞片は圧着し、先端は尾状に伸びる。花期は8〜9月。南アルプス、八ヶ岳に分布する。
〜徒然想〜
タガネヒゴタイの別名として収載していましたが、改訂新版「日本の野生植物」(平凡社刊)の見解に従い、別種として新たに収載しました。
タカネヒゴタイとしていたものから本種の特徴を有するものを抜き出し、また、撮り溜めた画像から本種と思われるものを追加収載しました。
指標は、背丈が低いこと、葉は湾入することが多いこと、花は1つか数個あることです。
ただし、この頃撮っていた写真は、花の美しさや背景を主眼においていたため、植物としての特徴は捉え切れていないものが多いです。
高山への山行から遠のいてしまった今は、撮り直しも難しいです。惜しいことをしました。
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