山地の渓流沿いなどに生える多年草で、高さは20〜40センチ。茎は密に叢生し、短い匐枝を出す。葉は線形。
小穂は茎の上部に集まり、頂小穂は雄性で、長さ1〜2センチ、側小穂は雌性で、2〜6個がやや接近して付き、長さ1.5〜4センチ、細い柄があって先は垂れ下がる。雌鱗片は、ふつう紫褐色を帯びる。果胞は、やや扁平な狭披針形で、長さ4〜5ミリ、長い嘴があり、柱頭は3岐する。花(果)期は4〜6月。北海道〜九州に分布する。
〜徒然想〜
図鑑「高尾山全植物」(山田隆彦著 文一総合出版)のスゲの項を見ていると、確かこのスゲがあの水辺にあったはずと、現地に向かいます。
通い慣れた道ですが、以前はスゲの仲間はほとんど撮影をスキップしていました。それでも記憶に残っていたのは、それなりに見ていたのかもしれません。
今日の高尾の流れは、一段と透明できれいです。その流れを覆い被さるように、長い葉と小穂を垂れています。
当初、別の場所で見たスゲはタニガワスゲと思いましたが、本種でした。こちらも清い流れに向かって穂を垂れています。雌小穂は緑色で、鱗片の黒紫色のバランスが美しいです。
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