畑地、路傍など、人為的な環境に多く生える1年草。葉は有花茎より短く、断面はV字形。
花序枝は 5〜10 本で、ごく短いものから10 センチほどの長さのものが散形状に付き、ときに複生する。小穂は線形、長さ 5〜15ミリで赤褐色、10〜30 個の小花がある。鱗片は卵形で先端は芒となり尖って反り返り、 長さ 1.5〜1.8ミリ、そのうち芒の部分の長さは 0.3ミリ、中肋は緑色。果実は倒披針形で長さ 1ミリほど、熟すと黒褐色になる。果期は7〜10月。本州〜沖縄県に分布する。
〜徒然想〜
チャガヤツリ(広義)といわれているものは、チャガヤツリ(狭義)とコチャガヤツリの2変種に区別できます。チャガヤツリは主に河川敷などに生え、コチャガヤツリに比べ小穂は大きく(長さ 10〜25ミリ)、鱗片数が多く(10〜40 個)、鱗片 が大きく(長さ 2〜2.3ミリ、そのうちの部分の長さは 0.5ミリ)、果実も大きい(長さ 1.3ミリほど)。
本画像は、畑の盛り土の土手、日当たりのいい場所に生えているものを撮影しました。高さは10センチ余りでした。
当初はチャガヤツリとしていましたが、調べると、生えていた場所、鱗片の芒の尖りが短いと思われ、コチャガヤツリとしました。
なお、本項は、神奈川県植物誌調査会発行の「神奈川県植物誌2018電子版」を参照して記載しました。
−同じ科の植物−
|