ビロードスゲ

カヤツリグサ科 スゲ属

 
2022.6.4 栃木県   2022.6.4 栃木県


川岸の湿った草地などに生える多年草で、高さは30〜60センチ。基部の鞘は葉身がなく、赤紫色を帯びて光沢があり、糸網がある。
小穂は互いに離れて付き、上方の2〜4個は雄性で、稀に雌雄性、線形で赤褐色を帯びる。下方の2〜3個は雌性で円柱形、長さ2〜4センチ、柄があり、苞は鞘がない。雌鱗片は赤色を帯び、果胞よりやや短い。果胞は卵形で、長さ4〜5ミリ、毛が密生する。先は急に狭くなり長い嘴状、柱頭は3岐する。花()期は5〜7月。北海道、本州、九州に分布する。

〜徒然想〜

普段は車で通り過ぎてしまう道端でスゲをみつけました。1つの側小穂が随分と下方に離れて付いています。毛が多いのにも気づきます。いつか探し出したいと思っていたビロードスゲでしょう。

自宅に持ち帰り、細部を撮影しながら、本種と確信しました。果胞には白い毛がびっしりと付いています。

観察会を終え、三々五々と駐車場に戻ります。案内人も、こんな所にビロードスゲがあることを知らなかったようです。舗装道脇の草地に、約3メートル幅でこのスゲが群生していました。

−同じ科の植物−

2022.6.4 栃木県    2022.5.21 栃木県
 
 2022.5.21 栃木県   2022.5.21 栃木県 
 
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