丘陵や山地の林内、林縁などに生える多年草で、高さは30〜70センチ。叢生して株を作り、茎は3稜形。基部の鞘は淡色で、一部赤褐色。葉は線形で、粉白色を帯びる。
頂小穂は雄性で、赤紫色を帯び、長さ1.5〜3センチ。側小穂は雌性で、1〜3個付き、長く柄があって下垂する。雌鱗片は果胞よりやや短く、鋭頭で一部褐色を帯びる。果胞は長さ7ミリほどで、嘴は長く、無毛。柱頭は3岐する。東北地方南部〜近畿地方に分布する。
〜徒然想〜
すっかり、カヤツリグサ科に、はまっています。コロナ禍で遠出できず、都内の高尾山や近場の丘陵地での花散歩しかできない事情もあります。
今まではあまり丁寧に撮影していなかった科ですが、始めてみると面白いもので、次第にのめり込んでしまいました。花期と果実期とが、全く異なるのも面白いし、同定が難しいのも、考えようによっては面白いと思い始めています。
オオタマツリスゲも、花期と果実期とは大きく姿を変えます。果実期になると、雄小穂の柄が長くなり、雌小穂も柄が長く下垂し、果胞が長めの卵形で嘴が長いなどの特徴が見られるようになります。
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