湿地、田の畦など湿った場所に生える1年草で、高さは10〜50センチ。茎は細くて硬く、多数が叢生して株を作る。葉は線形で幅1〜2ミリ。
茎の先に花序よりはるかに長い葉状の苞葉を2〜4個付け、その間から3〜5個の花序枝を出し、先端に開出する小穂を5〜10個付ける。小穂は線形〜線状披針形、長さ1〜2.5センチ、扁平、暗褐色〜暗紫褐色で光沢があり、14〜50個の小花が2列に並んで付く。鱗片は狭卵形〜卵状楕円形、長さ1.5〜2ミリ。鈍頭〜円頭、中肋は緑色で縁は濃紫褐色。花(果)期は8〜10月。本州〜沖縄県に分布する。
〜徒然想〜
全体が緑の草地の中で褐色に色付いているので、目立ちます。しかも、株立ちが群生します。
カヤツリグサに似ているとも言えますが、小花の先端が芒にならず、丸みがあるので、違いは分かります。背丈は低く、小穂は、より扁平に見えます。
本画像は渡良瀬遊水地で撮影しましたが、都市部近郊の谷地田など、広い範囲で見られるようです。
近年は遠方に限らず、自転車で行ける範囲や車で1時間以内の丘陵地が観察地に加わっています。田や湿地も残っていますので、新たな発見もあります。
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