湿地草原などに生える1年草で、高さは20〜60センチ。茎の上部は直立して分枝する。葉は互生し、広線形〜長披針形、先は鋭形か鋭尖形で、基部はくさび形か円形。両面の縁と裏面脈上に短毛がある。托葉鞘は筒形で、外面に伏毛があり、縁毛は短い。
花は枝先に円柱状の総状花序となり、花被は白色で長さ2ミリほど、5深裂する。そう果は3稜形、黒色で光沢がある。花期は5〜10月。北海道〜九州に分布する。
〜徒然想〜
全国的にはあまり見られないということですが、この地ではごくふつうに見ることができます。母種のヒメタデの品種とされ、母種は淡紅色の花を咲かせるのに対し、本種はやや緑色を帯びた白い花を咲かせます。
花期は長く、5月頃から秋も深まった10月末においても見られます。その頃はさすがに葉は赤茶色に変化してきます。
今までオギ、ヨシ原や草深い湿原を積極的に散策することはありませんでした。この地で草をかき分け進む道は見る植物がみな目新しく、新鮮な花散歩となりました。
托葉鞘は膜質で、表面には短毛がまばらに生えます。分枝部の縁毛は鞘部よりも長いです。
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