湿り気のある草地、水田の畦、湿地などに生える多年草で、高さは10〜30センチ。葉は柔らかく、扁平、茎より短い。苞葉は2〜3枚。
頭状花序はやや縦長の長楕円形、直径5〜8ミリ、密に多数の小穂を付ける。小穂は楕円形で、長さ3〜3.5ミリ、4個の鱗片がある。鱗片は膜質で淡緑色、竜骨に透明だが膜質でない三角形状の小刺が数個ある。果実(痩果)は倒卵形で長さ1ミリほど。果(花)期は7〜10月。関東地方以西〜沖縄県に分布する。
〜徒然想〜
足元に、沖縄の花仲間に教えてもらったオオヒメクグに似た植物が見られます。これがヒメクグかと思いましたが、花序がやや縦長の楕円形なので、アイダクグだということです。
鱗片の縁に突起が見られることが特徴の一つで、幸いにも画像でもとらえることができました。
カヤツリグサ科やイネ科などの植物は、茎、葉だけでなく小穂、鱗片、果実などが同定の決め手になります。採取することに罪悪感があるものの、これらの科に取り組むには細かい点の観察が必要でしょう。
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