クロムヨウラン → トサノクロムヨウラン
     
ラン科 ムヨウラン属

神戸大学大学院理学研究科の末次健司特命講師らは、従来「クロムヨウラン」とされていたラン科植物は「トサノクロムヨウラン」という別の植物であり、ほんとうの「クロムヨウラン」は自家受粉し花を咲かせない特殊な生態をもつ植物であることを明らかにして、研究成果をオンライン掲載しました。(2018年1月11日)
https://dol.org/10.3897/phytokeys.92.21657 

また、神戸大学の記事が参考になります。
数十年間も別の花を勘違い 本物の「クロムヨウラン」は花が咲かない

 
2017.8.17 東京都   2017.8.11 東京都

薄暗い常緑広葉樹林下などに生える腐生ランで、高さは10〜30センチ。茎は黒くて硬く少し分枝する。
花は直径15〜20ミリほどで、背萼片と側花弁の内側は淡黄褐色、唇弁は白色で先が紫色を帯びる。花期は7〜8月。


〜徒然想〜

この花にはいろいろな想いがあって、何を選んで記したらいいだろうか・・・。

先ずは、「日野の植物とほんの少し動物」を開設をしている松村氏を紹介したいです。クロムヨウランの開花時間などの生態について、非常に詳しい調査をされていて、その素朴ともいえる姿勢に敬意を払います。
花は夜明けとともに開き始め、一般には昼過ぎには閉じてしまうようですが、夜になっても閉じないこともあるようです。

そんなミステリアスな花を探して、いくつかの場所を歩いてみました。なかなかみつけることは出来ませんでしたが、気付いたのは東京郊外にはクロムヨウラン(トサノクロムヨウラン)が好みそうな暗い雑木林が残っていることでした。
造成地の住宅、ゴルフ練習場、お墓などの周辺には、意外と雑木林として残っていました。

そして、どうしても記したいことは、この花は実にきれいだということです。
暗い森に怪しく光る紫色は、何とも美しく、幻想的でもあります。前の日に降った雨の水滴も、趣きがあります。その美しさに魅入られて・・・、いつまでも撮り続けました。

−同じ科の植物−

     
 2017.8.17 東京都    2017.8.17 東京都
 
 2011.8.17 東京都    2017.8.11 東京都
   もっとこの花を見る → Ptoto Gallery