ヒナノキンチャク

ヒメハギ科 ヒメハギ属

山野の日当たりのいい草地などに生える1年草で、高さは5〜15センチ。葉は卵円形〜楕円形で、柄があり、縁には毛がある。
花は総状花序に片側に偏って付き、黄味のある淡紫色で、長さ2ミリほど。刮ハは扁円形で、直径3ミリほど。花期は7〜10月。東北地方以西〜九州に分布する。

〜徒然想〜

小さい植物で、視点を落とさないとなかなかみつからないでしょう。分布はそれなりにあるものの、広島県のこの地では少ないようです。
この観察地でも、みつかったのは数株だけで、石灰岩が露出したような礫地に生えていました。

それにしても、この植物は面白い姿をしています。花序の上の方では花がまだ十分に開花していないにもかかわらず、下部では既に緑色の果実を付けています。この姿が和名の由来となりましたが、巾着(小物入れ)というよりも、何とも表現しづらいものをぶら下げているようでした。

この珍しい植物を山梨県で見る機会を得ました。広島県よりもずっと身近なこの地にもあったことに驚き、鹿の食害が少ないこの地の植物探索を続ける必要を感じました。

−同じ科の植物−
2010.9.18 広島県(画像にポインターをおいてください)
 2010.9.18 広島県    2010.9.18 広島県
 
 2015.8.13 山梨県    2015.8.13 山梨県
   もっとこの花を見る → Ptoto Gallery