フイリタナオスミレ

スミレ科 ミヤマスミレ類

 
2015.4月 群馬県   2015.4月 群馬県


ヒゴスミレとフイリフモトスミレの自然交雑種。明るい林縁や草地などに生える多年草で、高さは8〜10センチ。葉は卵状披針形〜楕円状披針形で、浅裂〜中裂し、中にはキク葉状になるものもある。表面には白斑がある。
花は直径1.3センチほどで小さく、白色でフモトスミレ状やヒゴスミレ状のものがある。側弁と唇弁には紫条があり、側弁は有毛。花期は4月。


〜徒然想〜

この日は定期通院日でした。電話が入り、通話可能な場所に移動します。朗報でした。
翌日早朝、目的地に向かいます。

以前通い、探した道ですが、この場所を探すことは予測がつきません。GPSデータを頼りに道を修正しながら進みます。急坂は、こんな所にあるのかと不安にさせますが、フイリフモトスミレが現れると道に確信がもてました。

そして・・・、あったー!  ようやく出逢えたフイリタナオです。
葉は斑入りであることが分からないほど細く、白みを帯びている程度です。でも、周辺のフモトスミレはすべて斑入りで、本種であることに確信が持てます。
花はやや終盤でしたが、フモトスミレよりも大きく丸みがありました。裂けた葉と美しい花、バランスのとれた、すばらしい情景です。

最近、観察会などの後に、貴重なすみれが消えてしまったことを身を持って体験しています。
幸い、この場所は毎年花を咲かせるようです。いつまでもこの場所に咲き続けるよう、秘密の誓いを新たにします。

−同じ科の植物−

     
   2015.4月 群馬県  
 2015.4月 群馬県   2015.4月 群馬県  

残念ながら、上記の一群は2018年には消えていました。
原因は不明です。盗掘ではないことを願います。

幸い、別の場所で育ちつつある一群をみつけることができました。
さらには、実を付けている個体もみつけることができました。通常、自然交雑種は結実しない(不稔)とされていますが、いくつかの交雑種が結実することがあると報告されています。
フイリタナオスミレの結実について報告があるか、調べたいと思います。

2018.4月 群馬県(画像にポインターをおいてください) 2018.4月 群馬県
   もっとこの花を見る → Ptoto Gallery