エヒメアヤメ

アヤメ科 アヤメ属

 
 2012.4.16 愛媛県

山地の草原などに生える多年草で、花茎の高さは5〜15センチ。葉は線形で長さ20センチほど、花後は30センチほどまで伸びる。
花は茎頂に普通1個付き、青紫色で直径4センチほど。外花被片は狭倒卵形で、中央から基部に斑があり、内花被片はへら形で直立する。花柱の上部は3分枝に分かれ、分枝の先は2裂する。花期は4〜5月。古名にタレユエソウ(誰故草)の名がある。


〜徒然想〜

本州中国地方、九州に自生していますが、生育地は限られ、数も少なく、国の天然記念物に指定されています。
訪れた愛媛県の自生地でも、管理人が常駐し、大切に保護されていました。ただ、管理人はエヒメアヤメの知識には乏しく、質問に対する答えは心許ないものでした。
しかし、前日も来たという大学の先生、近所から様子見に来た年配者に加わりエヒメアヤメの話や世間話をしていくうちに、何とも素朴な優しい心をお持ちの方だと思うようになってきました。
言葉少ないながらも話に加わり、その笑顔が味わい深く、エヒメアヤメを見る以上に価値のあるものを得たような想いでした。
山を下る背にかけてくれた“気を付けて行きんさい!”の声がうれしかったですね。

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